ベンヤミン「暴力の批判的検討」
- 作者: ヴァルター・ベンヤミン,山口裕之
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/01/06
- メディア: 文庫
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神話的な暴力を阻むことのできる純粋な直接的暴力とは何か、……神話的暴力に対しては、神的暴力が対立する。
神話的暴力が法措定的であるとすれば、神的暴力は法を壊滅するものであり、神話的暴力が境界を設定するのに対して、神的暴力はそれを果てしなく〔なんの境界線もないまま〕壊滅する。神話的暴力が、罪を犯すことと罪を償うことに同時に関わっているとすれば、神的暴力は罪から解き放つ正確を持つ。神話的暴力が脅かすものであるとすれば、神的暴力は有無を言わせず叩きつけられるものである。神話的暴力が血にまみれているのに対して、神的暴力は全く血を流さないまま命を奪い去る。(以上pp.72-73)
神的暴力は、生けるもののために行われる、あらゆる生に向けられた純粋な暴力である。(p.73)
このとき、暴力と(フーコー的)権力の関係性と、ベンヤミンが「生」ということばで(歴史上の)何を意味してたのか、教養がないからよくわからずもどかしいです。